だいたい、シリアってどういう国なんだ!
アブドゥルラテイフ・アブドゥルハミド監督97年作品「魂のそよかぜ」を見る。
シリアについて知ってることといえば、中東だという事と、今我が家で使ってる石鹸がシリア製って事だけだ。
地図で調べてみたら、おお~トルコとレバノン、ヨルダン、イラクがお隣さん。
ゴラン高原とか、イスラエルとか、パレスティナとか聞くだにヤバそうな地名が近くにうじゃうじゃ。
しかーし、当の映画は脳天気な三角関係ストーリーだった。
ハリウッド映画ならジャック・レモンが演りそうな役どころの、気のいい主人公。
夜中に民族楽器をガンガン奏ではじめると、階上からハシゴを垂らして、オヤジが怒鳴りこんでくる。
「演奏する時は、窓を開けておけって言っただろがっ!」
オヤジはタンバリンを掴むと、ハシゴにのったままセッションを始める。
すると、隣家のオヤジも浮かれて踊りながら主人公の部屋に乱入。
…と、こんな、本筋と特に関係ないエピソードやら登場人物の妄想シーンやら、トンデモ系ディテールを楽しむ映画なのだ。
本作が製作された頃のシリアの情勢とか、全然わかんないけど、もうヤケクソで作ったんかな、とは充分に感じられる珍品だ。
それにしても、イスラムをまるで感じさせない映画だったなー。
言われなきゃ全然わかんない。
とにかく、シリアの女性はグラマラスで奔放で美しい、という事は判った。露出も多いでよー。
ところで、主人公の友人が心臓発作を起こす前に見ていたTV番組って、いったい何だったんだろー。