「踊れ、グローズヌイ! 呪われたものと聖なるもの」

「私たち(チェチェン人)はテロリストというレッテルを貼られている。私たちには全世界に、私たちがまともな人間だということを見せる役目がある。そのためには最高の芸術を見せなくてはいけない。それが必要なんだ。何故だか判ってるね。やり遂げる責任がある。そのためにはみんなを甘やかすつもりはない」
神々しいまでに美しく可愛らしい子供たちが見せる踊りは驚くほど完成度が高く、アコーディオンと打楽器にのせた唄は感情を激しくかきたてる。
チェチェン少年少女舞踏団「ダイモーク」のステージはCOOOOOOOOL!のひと言だ。
だが、夏休みのヨーロッパツアーで軽やかに舞い踊る子供たちが戻っていくチェチェンは当たり前のようにロシア軍による蹂躙が繰り広げられているという現実。
指導者ラムザンの言葉は続く。
「踊り手の動きは抑制されたものだが、観客には火山が爆発するようなパワーを感じさせねばならない」
オランダ人監督が撮ったこのドキュメンタリー映画そのものを言い表す言葉だ。
誰も、怒りや呪いの言葉は吐かない。
しかし、だからこそこの映画に大きな脅威を感じる人々は多いだろう。
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