歓楽街に泉あり・寿温泉・別府22
春日温泉から駅前通りに戻る途中、海門寺温泉に立ち寄ってみた。
といっても、入浴のためではなくて。
ここは海門寺公園の敷地に建っているのだが、建物の脇にいつもニャンコたちがたむろっているのだ。というわけで、小さな公園の暗がりでしばしヌコさんたちと戯れる。
温泉はしご中で体が火照ってるってこともあるが、夜だというのに暖かい。別府の地熱は大したものだなぁ。
寿温泉
●炭酸水素塩泉
●100円
●9~22時
●別府市楠町11
別府駅前通りからソルパセオ銀座(^_^;)を通って、流川通りに出ると、少し左側に外れた路地に入る。
筋向かいに、通常よりネオン多めなホテルがあり、その前で、一般より非常時ぽいルックスな若い衆2人があたりを伺っている、という現場です。
バリバリの歓楽地どまんなかにあるけど、こぢんまりとした簡素な外観。これでこそ共同湯。この何げなさがとてもいい。
しかし、ここ、よく見ればなかなかのレトロモダン建築で、というか、大正時代に建てられたそうで(外装は絶対リフォームしてると思うけど)、裏手の窓上部のアーチふうなところなど細工はこまかい。
中に入ると、鄙びているというか、古き良きモダンムード大爆発。
ニコニコと愛想のいいおばあちゃんに料金を払って、浴室に行く。
ドアから数段の階段をおりたところに脱衣場と浴室がある。一体型ではあるのだが、脱衣場が細長くカーブした形になっていて、広さもあり、ノビノビした感じ。
ここも、春日温泉と同じように、薄いブルーのペンキ塗りの板壁の内装で、レトロ感満点。
カーブの先に、年代物のタイル貼りの浴室エリアがあり、楕円形を半分に切った形の浴槽がある。
浴槽の周りには、おばあちゃま1人と、10歳くらいの女の子&その母という先客。
「こんばんは」と挨拶しあい、私も浴槽のふちで体を洗う。
母親とおばあちゃまはお祭の行事参加がどうとかいう話をしきりにしている。
女の子は、知らない人が気になるのか、こちらをチラチラ。
まさにジモ専ワールド。
湯はさほど熱くなく、ちょっと鈍り気味ではあったが、鉄味を含んだ別府温泉らしい匂い。
透明だがわずかに赤褐色を帯びた湯の色。
なんでも、ここは「子宝の湯」と呼ばれてるそうで、浴室も男湯より女湯の方が広いんだとか。といっても、浴槽は5、6人入ればギューギュー程度だけど。

子宝の湯というだけあって、非常に暖まってしまった。
浴室から出て、細長い廊下に置かれたソファに座って、パタパタと扇子を使っていると、女の子と母親も出てきた。
女の子は廊下に設置されたお地蔵さまに手を合わせ、おりんをチーンと鳴らしてお参り。
そして、湯疲れでボ~ッとしてる私に、にこやかに、「お休みなさい!」と挨拶して出て行った。なんて気持ちのいいお子ぢゃ~。・゜・(つД`)・゜・。
外に出ると、くだんの若い衆はまだ立って、辺りを睥睨していた。待たされるわねぇ(笑) ご苦労さまだわねぇ。
時刻は9時をちょいと回ったところ。
ほどよくグダグダな疲労感も漂ってきた。このあたりで、行きつけの居酒屋を再訪して、焼酎をキュ~ッといこうかな。
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