渡る世間はいい人ばかり・台湾・金山温泉・舊金山総督温泉
今回の台北旅行には「イージーカード」がオマケについてきた。
台湾の電車(MRT)やバスで使えるSuicaのようなチャージ可能のフェリカで、これはとっても重宝した。台湾のバスは両替とかお釣り機能がないから、手元に小銭がないと乗れないのだ。が、このカードがあれば、パニクることもなく楽々乗降車。ほんと、ナイスなプレゼントありがとうでした、日本旅行さん。
舊金山総督温泉 金山温泉郷・水尾温泉
●含鉄‐ナトリウム・酸性泉(…かな?)
●300元 (おおよそ1元=3円程度)
●10~24時 休…旧正月
●台北県金山郷民生路196号
今回の旅行で必ず行ってみようと思ってたのが、台北の北部、太平洋に面した金山温泉郷だ。台湾では海辺の温泉って珍しいらしい。ここは100年以上前の地震により海と山の断層から湧き出た温泉で、酸性硫黄泉という“山の温泉”の性格と、ナトリウム強塩泉という“海底温泉”の性格を併せ持った、とても珍しい泉質だ。
このありがたい泉質に目をつけて温泉郷にしちゃったのは、北投温泉と同じく、やっぱり統治時代の日本人。日本人どれだけ温泉好きだよ。
台北駅前のバス停群の中に、金山行きのバス停を見つけ、乗り込む。終点金山まで130元。てことは300円程度。なんとも安すぎ( ´_ゝ`)
陽明山温泉を経由して、国立公園でもある陽明山などの山々を越えて、だいたい1時間半ほどの道のり。山道カーブだらけで結構疲れた。
バス運転手さんに金山の地図を見せて、「旧総督温泉に行きたいんですが」と告げておいたら、なんと、終点の金山バス停に着いた後、この建物の前まで乗せてくださった。なんと親切な! 謝々! 終点から歩けない距離ではなかったけど、不案内だし、暑いというより痛いほどの炎天下だったので、ホントに助かった。台湾ではいつも皆さんに親切にしてもらって、申し訳ねぇっす。
日本統治時代の総督府だった建物を10年ほど前に改修して、レトロな姿を再現し温泉施設にしたのが、ここ舊(旧)金山総督温泉。
中は、1階が水着で入る内湯&露天、2、3階が風呂付き個室、屋上は裸で入る露天となっていて、受付で料金を払いチョイスする。1人300元って900円くらいだから、台湾としてはややお高め?な気はするが、タオルセットもついてくるので納得。
平日の昼前とあって、中はひとけがない。露天には先客が1人いるだけだった。
屋上露天だけど、脱衣スペースにはなんと冷房があって快適。鍵付きロッカーは20元必要。パウダーコーナーにはお約束のシャワーキャップが備え付けられている。ドライヤーもあり。
ここは、男湯が海に面していて、女湯は山側。でも、少しだけど海は見えた。
シャワー付きカランは4つ。ボディソープ備え付けである。
浴槽は3段階になっていて、1番上の小さい浴槽は弱ジャグジーふうの水風呂、2番目の10人程度の大きさの浴槽が多分源泉そのまんまの掛け流し浴槽で、その下に広がる屋根のかかってない広~い浴槽はもしかして加水とかしてるんじゃないかな? えちご川口温泉の露天みたいな感じ。
狭いけどキレイな脱衣場には給水・給湯器があって、ティーバッグも備え付け。さすが台湾、お茶好きすぎ!
先客のおばちゃんはすごく陽気で、ニコニコしてる。
はじめ、下の薄めなほうの浴槽に浸かって、広々した風景を楽しんだんだけど、なんせ屋根がかかってなくて陽射しがキツいので、屋根下の2番目の源泉浴槽に移動。
ここにおばちゃんがいて、あれこれ楽しげに話しかけてくれるのだ。
「ティンプトン(わかりませーん)」とか「ウォースーズーベンレン(私日本人あるよ)」と言っても、構わずお喋りしてくるので、こちらも気合いで対応。「いやぁ、すごくいいお湯ですね、眺めもバツグンだし」、「台湾の温泉ってサイコー!」なんちって日本語で応戦。
肝心のお湯は、ドアを開けて屋上に出た途端、鼻孔をつくくらいのすごい鉄臭。濃厚な含鉄泉だ。写真だとドロッとした赤茶色の濁り湯のようにみえるが、実際はそこそこ半透明で、サラッとした肌合いの酸性泉だ。そして思ったほど塩分は強くなかった。この暑さに強塩泉はキツいなと思ってたので、ちょっと安心。
そうそう、金山温泉郷は、中心街にある金山温泉区、新金山温泉区、水尾温泉区、加投温泉区の4つからなっていて、それぞれ距離は近くて含鉄の酸性ナトリウム泉であることは共通してるんだけど、それぞれの成分の強弱がビミョ~に違っていて浴感はかなり異なっているらしい。ここ旧総督温泉は、水尾地区。とにかく鉄分が特徴。
1階の水着着用で入るプールと露天風呂は屋上から見える。
どうも、おばちゃんは、「この源泉風呂とジャグジーで冷温交互浴するといいのよ」とか言ってるらしい。源泉浴槽は42℃くらいで、気温35℃超のもとかなり厳しい熱さ。そこで、ジャグジー…というには弱いボコボコ発砲の水風呂(上の写真の右端)を2人で往復。
「こうやって体操もしちゃうの」とストレッチしてみせてくれたり。
いやぁ、コトバわかんなくても気合いでなんとかなるなぁ(激甘)
おばちゃん、上がり際には、「ほら、ここがサウナ室(上の写真の右から2番め)。入る時ここのボタンを押すとスチームが出るのっ」と説明までしてってくれた。
言葉は通じなくてもメゲずにコミュニケーションとってくるおばちゃん、すげーよ。
濃厚な鉄臭に包まれ、冷温交互浴をして、お肌しっとり。浴後はもちろん汗がドーーッと出るんだけど、水みたいなサラサラした汗だ。気持ちいい。
キョーレツな暑さだけど海風はやっぱり気持ちいい。調子にのってずいぶん長風呂して、うちの人を相当待たせてしまったけど、そんな待ちぼうけを喰らったうちの人のために、「この待合室は暑いでしょ。冷房つけますね(推定)」と従業員さんが涼しくしてくれたとか。
館内施設もキレイだし、サービスもいい。ここはもっと日本人がくればいいのに!
あ、2階にはカフェもあります。
さて、ここから次の目的地まで、タクろうかということになって受付の人にタクシーを頼んだら(日本語は通じません、英語はちょっとOK)、「120元かかるそうですけど?」と言われたので了解。(台北市内以外でタクる時は事前に料金を打ち合わせるのが吉)
でも、すぐにやって来たタクシーに乗って、次なる入浴施設に着くと、運転手さんから「100元でOK」って言われたので、なんかちょっと嬉し~(゚∀゚)
温泉名:水尾温泉 入湯日:2009.7.30
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