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2010年1月31日 (日曜日)

豪商の館と豪農の館・水と土の芸術祭7

Sait3_0001以前、東堀の第四本店の斜向かいに高い塀で囲まれた大きなお屋敷があって、これは何?と思ってた。今は東堀パークビル(献血センターがあるビル)になってるところ。郵便局裏の道はこのお屋敷の赤レンガの壁がミステリアスな雰囲気を醸し出し、夜などは“いかついお姐さん”が立ちんぼしていて、私はよく「何見てんだよっ」と野太い声で怒鳴りつけられたものだ。
そんな謎のお屋敷が新潟の歴史ある三大財閥の1つ、斎藤家だと知ったのは、そのお屋敷が東堀から撤去され一部が白山公園に移築されてから。
しかも斎藤家にはその本邸宅だけでなく、西大畑のほうにゴージャスな別邸があるという。大正時代に、夏期間を涼しく過ごし、庭を愉しむためだけに贅を尽くして作られた別荘。はぁ~、すごい。そこがアートの場になった。

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中央区西大畑・旧斎藤家夏の別邸河口龍夫関係‐蓮の屋敷・記憶の土蔵
空き家になった豪邸にたちが漂着し、棲みついてる。上の写真は種から発芽の状態かな。大きく育ったたちは賑やかに庭に面した大広間に集って、西大畑の斜面をダイナミックに利用した素晴らしい庭を眺めているのだった。
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この夏の別邸はとことん庭を楽しむために豪奢に作られたお屋敷で、雪国新潟らしからぬ開放的な造りになっている。豪奢といってもこれ見よがしのゴージャスじゃなくて、とても洗練されてるよー。
Sait7のインスタレーションの他には、屋敷内の蔵を利用した「記憶の土蔵」。
新潟の街の歴史を表現するようなモノたちを、懐中電灯で照らしながら見ていく。生活用具といったものから、新潟の銭湯の料金表示の変遷まで! 中でも目を惹くのは、この青い眼のお人形。真っ暗な中に浮かび上がる人形はちょっと恐かったけど、なんでもかなり高価なものなんだとか。
 
そうそう、このお人形のことを教えてくれたのは、東区山二ツ米倉庫栗林隆ツビッシェン・ラウム」を再訪した時に受付をしていた芸術祭ボランティアの方。
もし教えてもらわなかったら、を見ただけで大満足して土蔵には気付かずに帰ってたかも。実際、のインスタは庭にもあったらしいんだけど、気付かずに帰ってきちゃったし…ダメダコリャ、作家の河口さんゴメンなさい。

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役目を終えた古い米倉庫の中の「Zwischen Raum」=部屋の間ナニソレ? この作品は新潟市美術館にも対となる部屋があり、美術館のそれは窓の外から部屋を覗き込む形、そしてこちらのは部屋に作られた額縁の窓から外を覗き込むという形式。新潟の古い古い映像が流されている額縁、暗闇に農具のようなものが見える額縁、写真のは闇の中に無数に置かれた鏡の額縁。覗き込むと自分の顔が一斉に映るのだ。
この三つの額縁の他、もう一つ、意外な場所に“額縁”があったのだけど、行った方、気付きましたか?

Ca0ha62g夏の別邸は一般公開期間が細かく区切られているようだが、白山公園に移築された斎藤家の東堀の本邸宅の一部「燕喜館」はいつでもオープンしてる。
ここは無料で入れるので、ランチ後の恰好のお昼寝どころだね。私もたまに足を投げ出してボ~~ッと時間を過ごしてる。
その玄関先と庭に展開されてた坂爪勝幸水のためのインスタレーション」は雪景色の中、ますます抹茶羊羹みたいで美味しそう。
あれ? 暑い時期に見た時は、抹茶味水ようかんみたいだと思ったのに。まわりの風景が、青々とした緑か、冬ざれた枯れ木とでは印象が全然違うのね。
みずっちは夏・秋・冬と長期に渡る芸術祭なので、こういう楽しみ方も出来ちゃう。
 

さて、南区・旧味方村の笹川邸といえば新潟を代表する豪農の館。その豪壮な門をくぐると、
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妖しくもリアルな陶製の花が、前庭のそこここに。杉浦康益陶の花の館」。
江戸時代に建てられた豪農笹川家の屋敷は格式と共に優美さも兼ね備えている。そんな空間に、生々しい存在感で、花たちがいる。
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一体いくつ部屋があるんだろう。訳がわからなくなるような豪邸。一つ一つ意匠の凝らされた部屋、そこから見える庭園。素晴らしい。
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沢海の伊藤家=北方文化博物館は幾度も訪れるんだけど、なぜかこの笹川邸は小学校の修学旅行以来だった。なんかすごくもったいないことしたな~という気分。
 
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蔵の中や台所にも飾られた陶の花。無生物なのに薫りまでたちこめるような感覚に陥る、圧倒的なパワーがある。
091016_133301なんだかもうアタマもハートもいっぱいいっぱいになって、休憩処になっている座敷にボ~~っと1時間くらい何もせず座っていた。
ありがたいことに、休憩室では自由にお茶が飲めた。
それから庭園を散策。竹林が清々しい。お屋敷は素晴らしすぎてとても写メでは映しきれない…

ところで、ここ笹川邸にはバスで行った。新潟駅前から旧味方村まで、普通に乗ると片道600円以上かかるのかな。でもこの時は、「みずつち路線バス1日乗車券090919_0910011000円也で。事前に買っておいて使う日をコインで削って運転手さんに見せるシステム。うち~山二つ~古町~笹川邸~新潟駅~うちと普通に乗ったら2000円近くかかる行程を1000円だからとてもお得なんだけど、路線バスでみずっち巡りをする人間はめったにいないとみえて、「その乗車券、初めて見ました」と言われたよ。
ほっとけ。
 
 
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