平日アート独り占め・越後妻有大地の祭2010・2日目
暗闇に浮かぶいくつもの灯りは、Tシャツで出来たランタンだ。わずかに自然光が差し込む一番奥の壁は、近寄ってみると何かで埋め尽くされている…。
その壁は2階に繋がっていて、よくよく見ると、あらハンガー!
白くてモコモコの天井や部屋は雪のイメージかな。
これは松之山・浦田のペドロレイエス「コンピュータ穴居人のための家」。有料施設ではないけど、去年の秋、時ならぬ積雪のせいで扉は鍵がかけられガラス窓にも雪囲いがされてて、中が見れなかったのだ。
中はこんなふう。
こういうのが家の庭にあっても楽しいかな。
松之山・浦田の「オーストラリア・ハウス」ではオーストラリアのアーティストや日本の美大生たちがこの家で共同でアートを創っていた。
大汗をかきながら、辿り着いてみると、家の中では黙々と木工作業などが行われていて、女性アーティストが「エイゴワカリマスカ?」だって。いや~~んエイゴニガテ(;;;´Д`) 極めてやさしい英語で、これから出来る作品などの解説をしてもらった。
平日はこのように“準備中”みたいなところも結構ある。やってると思った展示がなかったり。
松代・蒲生ぶなが池植物公園の保科豊巳「マザーツリー空中庭園」。そこに階段があれば登ってしまうのだ。物語が隠された庭園だった。
松代・儀明の中瀬康志「儀明劇場」。ここも来そびれていて、ついに辿り着いた場所。古民家が劇場として再生されていて、大きく張り出した赤い空中舞台がイマジネーションをかきたてる。8月は古謝美佐子のコンサートが開かれたそうだ。
十日町・枯木又の京都精華大学「枯木又プロジェクト」。廃校になった学校に学生さんたちが住み込んで、去年とは違う作品を展開中。
体育館から入ると学生さんが出迎えてくれる。フロアの上にいくつも置かれた鏡。あれ?校庭にも何個か設置されてる。これはどういう作品? 体育館の壁のスクリーンに光が踊るように映ってる。これは太陽の光を鏡で受けて反射して、白いスクリーンに「光のクジラ」を泳がせるというアート。私たちが訪れた時は昼過ぎで、もっともいい感じにクジラが出現してたらしい。ラッキー。校舎の中にはこの他にも作品があり、ここから少し離れた棚田の中には彼らが製作した龍が! クジラも龍も、画像はこちらでどうぞ。
…などなど、今年の泊まりがけアート巡りは2日間ともなんと、全ての場所で私たち独り占め!
駐車スペースに困らないことや、受付の人が念入りに解説してくれることなど、メリットはたっぷりある半面、オープンしてても半休み状態の場所もあって、本来は有料施設なんだけど今日は不要です、なんてところも。タダ、だけど不完全燃焼ってのは、う~ん、痛し痒しだね。
というわけで、有料施設用のパスポートを買って回ったけど、 その都度料金を払ったほうがお安く上がりましたとさ。
でもこれはまぁ、妻有の地へのほんのお布施だから。
トリエンナーレの期間じゃなくても何かしら面白いことやってる妻有。9月以降見られる作品はまだ幾つも。そして新米の季節にも楽しいことがあるらしいよ。アルビのスケジュールを睨みつつ、せっせと妻有に通わなくては!
(1日目はこちら)
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