「安藤正子-おへその庭」と「アラブ・エクスプレス」に行きました
FC東京戦のついでにトーキョー・アート散歩。散歩というには過酷な気温だったけど、意外に風や木陰があってひと息つける感じでした。
原美術館は品川駅高輪口から歩いて15分かからない程度。近くに大使館の建物があったり、翡翠の博物館が潜んでたりする閑静な高級住宅地なので、物珍しくてきょろきょろ。お上りさん状態で辿り着いた初めての美術館は古い大きなお屋敷をモダンアートの美術館に改装したもの。
門を入ると広々とした前庭があり、アート作品が点在してます。オープン時間まで数分あったのでウロウロと眺めてたら、写真に写り込んでいる庭師のおじさまが「この作品のここに立つと面白いよー」などとガイドしてくださいました。「ここで長いことバイトしてるけど中の作品はよくわかんない。けど、今やってるのはなかなかいいなぁ」とのお言葉をいただいた“今やってるの”は「安藤正子-おへその庭」展。
“磁器のようにつるりとした肌合いの画面に描かれた子ども…”など作品解説は公式サイトを見ていただくとして、私は手芸部員として強く惹きつけられました。描かれた子供がまとう毛糸のパンツや肩掛け。女の子のブラウスやスカート、テーブルクロスなどに施された刺繍。ニット小物の数々。どれも素人の手作りらしさに満ちていて、その質感を描ききれるとはオヌシなかなかやるのぅ…という感じ。
原美術館は企画展以外の展示作品も面白くて、懇切丁寧に順路案内などないけどなんだかんだ探し出す楽しさに充ち満ちていました。お屋敷探検の味わい。特に、「募金箱『泉』」という作品は見逃さないでね。
右の写真は館内のカフェ・ダール。毎回、企画展に合わせたイメージケーキを出してるそうで、「おへその庭ケーキ」は甘さ控えめのキャラメルムースでした。
品川駅に戻ろうかなと思ったらタイミングよく六本木ヒルズ行きのバスが来たので乗って、森美術館へ。初めての六本木ヒルズにキョドリながら53Fに着いてみるとあまりに多くの人がいてビビりましたが、隣のセンターギャラリーでやってる大英博物館・古代エジプト展の行列でした。だ…だよねぇ。
「アラブ・エクスプレス」展はゆったりと自分のペースで見られました。
アラブって…はっきりいってややこしくて頑迷でヤバいイメージしかない。なんかステロタイプな認識しかないので大人しく入り口で音声ガイドを借りました。説明がないと全然意味がわからないものがありすぎで、ホント借りてよかった。私、アラブ世界のことをまるで知らなさすぎだわ(>_<)
アラブへのイメージを覆す作品や、現実を強く訴えてくる辛い作品、クスッと笑ってしまう作品など、盛りだくさんでかなり疲れました。この「アラブ・エクスプレス」展はなんと原則的にカメラ撮影可。いろいろ撮ってきましたが、ブログに載せるのは遠慮しておきますね。
で、このキャンディは展覧会のお土産。「I'm Sorry」って何だ!? アーデル・アービディーンというイラクの作家さんの作品に由来するキャンディです。もったいなくてまだ舐めてないけど、きっと、ものすごく甘ったるいんだろうな。
最後に見たエジプトのアーティスト、アハマド・バシオーニの映像作品を、もう一度見たいです。生きてるってことを問いかける作品なのに、去年タハリール広場で撃たれて亡くなったと聞いて衝撃でした。
この企画展は10月末までやっているので、もしかしたらまだ見られるかも。
ホントはこの後、オペラシティでビートたけし展も見ようかなと思ってたんですが、2つの展覧会どちらも濃度が高かったので脳内飽和状態。
オペラシティに行くための時間はビール飲みタイムに化けました。てへっ。
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