みずつち2012を巡ってます・その5
新潟は観光ポイントが少ないってよく聞きますが、観光=名所旧跡や注目スポットであるという固定観念を取り払えばどんなもんでしょうか。街なかからブラッと歩いて行ける距離にひろびろのんびりした川岸「やすらぎ堤」があり、鬱蒼とした松林を擁する海岸があってけっこう気軽にBBQなんかできちゃう。いわゆるウォーターフロント。この解放感はなかなかのもの。水と土は新潟の大きな観光ポイントですよね。
№22 王文志「浴火鳳凰」
やすらぎ堤NST社屋前に建てられた、おなじみウェンヂーさんの新バンブーハウスです。英題は「Phoenix from the Flames」…炎からよみがえる不死鳥という意味だそうです。
古着を紐にしたものがたくさん編み込まれたエントランスから中に入ると、前回のバンブーハウスよりはるかに広々した空間が現れます。
竹で組まれた床に寝転がって空を見るのが好きです。
ここで静かに本を読んだり、ぼ~っと信濃川を眺めたり、水上タクシーに手を振ったりw、心豊かに時を過ごすことができますよ。
これからの季節は寒いけど、この空間を独り占めできる可能性は大ですね。
バンブーハウスの対岸、新潟島側のやすらぎ堤を歩くと、
№24 佐藤仁美「Heart washing room-こころの洗濯」
№23 藤江竜太郎「GOLDEN ZERO」
天気の良い秋の日、こころの洗濯の中で色とりどりの光を浴びながら港湾関係の兄さんたちが寛いでました。
GOLDEN ZEROはみなとぴあ前の堤に大きく描かれた金箔の円。はじめはピッカピカだったけど時期が経つにつれてピカピカ度が薄れていきます。ここに更に初冬の冷たい雨が降り、雪が積もり、きっと金箔は消えていくんですね。
柳都大橋の橋の下…というか、上り線と下り線の間の空き地に
№26 渡辺菊眞+高知工科大学渡辺研究室「産泥神社 a Shrine in Chaos」があります。「うぶどろじんじゃ」と読みます。古い物を撤去して新しいものをどんどん作っていく、その代表格のような柳都大橋の根元にこそ作る意味がある、2つの土嚢ドームでできた神社です。いただいた「参詣案内」wによるとそれぞれのパートは、写真上段左から「比翼幟の門」、「裂天の拝殿」、「朱光の石間」、写真下段左から「地天の本殿」、「後戸の捻廊」と名付けられてます。いだかれてる感じが味わえますよー。
この産泥神社のすぐ近くにあるのが、
№25 Nadegata Instant Party「ONE CUP STORY」
廃園となった礎保育園の園庭に地域の住民の方々と窯を作り陶器を焼き上げるというストーリーを創り出してるNIPは中崎透、山城大督、野田智子という3人から成るユニットです。地域コミュニティに入り込み、何かを起こし、みんなで創り上げるという活動ですね。中に入ると、窯で焼き上げられた陶器はもちろんのこと、礎町界隈の方々総出で即興で作られた短編映画まで見られます。
新潟島のしも、舟栄中学の裏手の浜に出ると、これまたおなじみ
№33 南川祐輝「おひるねハウス」があります。ここは絶好のピクニックポイントですので、週末に行くとBBQの人々の物置になっちゃってます。にゃんこも常駐。
おひるねハウスから海岸に沿って二葉中学裏手に行くと
№31 樋口薫「夢中遊技」があります。
海を見ながらひと休みできる和風の四阿と松林に続く白壁が作品です。和風建築のさまざまな左官技法が施されています。うちにも京壁があるけど、これから家を作る時には土壁は無しだろうなぁ。ザラリとした質感の砂壁を見ると懐かしい気持ちになれます。
新潟島を関屋分水河口の通称「たこ公園」に行くと、おなじみの
№39 管懐賓「心園の渡り」があります。目にしみるような赤と白のコントラストも年月を経てだいぶ大人しくなってきました。夕映えの中で見る紅白船もステキです。
通称バリビーチ、小針浜。正式名は青山海岸らしいですが、ここに2つ。
№40 加藤立「WIND」は風力発電で文字が光るんですって。まだ光がついてるところを見たことがないけれど、これからの冬の日本海なら期待大です。とほほ。
№41 前山忠「日本海の視界」 風景を切り取る木枠、といえば前山さん。ここに沈みゆく夕陽と波打ち際を歩く人なんかを入れてみたかったけど、ベタですかな。
さて、ウォーターフロントといえば、これはまさしく。というか既に水の中。
№49 土屋公雄 APT「海抜ゼロ」
上堰潟に前回からある作品ですが、大好きです。潟に延びている鉄の通路の先まで行くと、まるで水中に首まで浸かっているような気分。楽しくもあり、恐ろしくもあり。
これからの季節、通路には雨水が溜まっていて先端まで行けないこともあるので、醍醐味が味わえないおそれもあります。大きめのゴム長必携かも!
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