「星の湯」を出て、坂道をブラブラ下っていくと、「京都大飯店」とか「熱海大飯店」とかいう温泉旅館があって、くすくす笑い。
10月中旬でも暑い。
新北投駅に着いた時、ものすごいスコールが来て、その雨がウソのようにあがってピーカン照りになったもんだから、暑さはひとしお。27~8℃はあったかも。
さて、白の次は青である。
瀧乃湯(ロンナイタン)●青鑛(酸性緑礬泉?)
●70元(日本円で250円弱)
●6時半~21時 正月以外無休
「星の湯」から歩いて10分程度。
見てくれは、日本にも充分ありそうな公衆浴場だ。
受付のおじさんは日本語が少しできる。
土間で靴を脱いで戸を開けると、そこはもう浴槽! ビックリしつつ浴槽のふちを歩いて、脱衣場に行くが、マット等はないので足は濡れ放題。
星の湯では脱衣場と洗い場に段差があったが、ここでは全てが一体になっているので、ジーンズを、脱ぐのも、履くのも大変だ。
帰りは、土間までジーンズを持って行って、足を拭いてから履いた。(男女はわかれているので、まぁ無問題)
靴下なんて問題外だ。
温泉巡りはサンダル履きがガチ。
洗い場といえるものはなく、桶で浴槽から湯を汲むか、一つだけある水道の蛇口から水を出して、サッと体を洗うのみ。
もっとも、酸性泉なので石鹸の泡はたたないと思われる。
浴室の壁に貼り紙で表示されているが、
pH1.2だ! 激すっぱい! まるで玉川温泉みたいだ。体が溶ける~ぅ(溶けねーよ)
そこで、またまた明礬温泉を思い出した。
そうだった、濃厚な単純硫黄泉のすぐそばに、強烈な酸性緑礬泉があったっけ。
北投の、“白鑛”“青鑛”という言い方と合致するなぁ。
湯温は42℃±2と表記されてたが、絶対44℃くらいだった。かなり熱いのだが、ピリピリくる酸性がかえって爽やかに感じられて、熱くてたまらないってふうではない。すんばらしい酸性泉をぜいたくな掛け流しで楽しめる幸せに、うっとり。
浴槽の周りには材木が腰掛けがわりに置かれ、ひとしきり暖まってはそこに座り体をピシャピシャと刺激し、また湯に浸かり、また腰掛けてボ~ッとし、を繰り返す。そんなばぁちゃん達で賑わっている。
あんまり、よそ者感を感じず、すごーーく和めた。
こも天井が吹き抜け式になっているのだが、中はかなり暑い。ハンパなく汗が噴き出してくる。
私も腰掛けでダラダラと大量の汗を流した。
ホントにしょぼい古い浴場ではあるのだが、きちんとしたローカルルールに則って、きれいに使われているから、不潔な感じは全くない。築100年近い歴史的価値のある浴室なのだ。
風呂からあがると、庭のベンチでポカリを飲みながらまったり。
軒下で、大きなイヌがぐんにゃりと寝ていた。
よく見ると、管理人室?の居間には他にも2~3匹のイヌ(全て犬種違い)がいた。
温泉地にネコが集ってるのはよく見るけど、ここはワンコのサロンなのか。
新北投には、白・青の他に“鉄”もあるそうなので、次行った時、入ってみよう。
温泉名:新北投温泉 入湯日:2005.10.11